何かを決断する時、背中を押してもらえる言葉があった、という経験はありませんか?
誰かに相談したり、何かの本を読んだりして、様々な人の言葉に触れています。その言葉に救われることが少なくありません。
一つの言葉でも、その人にとって大切にし糧として頑張れる、言葉にはそんな力があるのかもしれません。
かの有名なクラーク博士と松下幸之助は、二人とも「大志」の入った言葉を残しました。
クラーク博士の「青年よ 大志を抱け」は誰もが一度は耳にしたことがあるでしょう。
北海道を離れる際、別れ際、教え子たちに残したとされる有名な言葉です。
当初はこの言葉について正確に記録したものがなかったのですが、後に続きがあったことがわかります。
現文は「Boys, be ambitious like this old man」
日本語では、「青年よ 大志を抱け この老人のように」
老人はクラーク博士自身を指したものと言われています。
私のように、青年であるあなたたちも、私利私欲・名声のためではなく
人としてあるべき姿を追求し、成し遂げるために人生を全うしなさい。
そんなメッセージが込められているようです。
また、松下幸之助はこのような言葉を残しました。
「志を立てよう。本気になって、真剣に志を立てよう。
生命をかけるほどの思いで志を立てよう。
志を立てれば、事はもはや半ばは達せられたといってよい。
志を立てるのに、老いも若きもない。
そして志あるところ、老いも若きも道は必ずひらけるのである。」
(「道をひらく」松下幸之助 PHP出版より)
本来「大志」というのは、目先の目標ではなく、人生をかけるような大きな目標のことをいいます。松下幸之助は、志を持つことについて、クラーク博士の言葉を引用し、自身の考えを説いたとのことです。やはり、松下幸之助の心にも、クラーク博士の言葉は刻まれていたのです。
昔から著名な人々の「名言」は語り継がれています。
彼らの残してきた言葉を、現代の人々はどのように受け止め人生の教訓にしてくのでしょうか。
今の社会では「大志」という言葉は日常的に使用するものではなく、このような名言を引用するような場面で用いられることが多いでしょう。
それでも、いつまでもメッセージとしての力を持ち、時代・世代を超えて続いています。
この厳しい時代にも、強い「大志」をもっていられる自分でありたい。そんな思いが現代の人々にあるのかもしれません。