札幌独立キリスト教会

札幌独立キリスト教会

札幌農学校(現在の北海道大学)で偉大な業績を残し、「Boys, be ambitious」の言葉でも有名なクラーク博士。
北海道とのかかわりは深く、北海道大学以外にもクラーク博士にまつわるスポットがたくさんあるし、クラーク博士の銅像がたっているスポットもたくさんあります。

そのなかでも今回は、札幌農学校でクラーク博士の教えを受けた学生たちによって創立されたプロテスタントの教会「札幌独立キリスト教会」についてです^^

1882年12月28日に伝道を開始し、130年以上の長い歴史がある「札幌独立キリスト教会」

クラーク博士が日本に滞在していた期間はわずか8ヶ月半でしたが若い学生たちに与えた影響は大きく、札幌農学校の第1期生もクラーク博士の影響を受けて、クラーク博士の作成した「禁酒禁煙の誓約者」、「イエスを信ずる者の誓約」に署名し、1期生の勧誘により内村鑑三さん、新渡戸稲造さん、宮部金吾さんたち2期生も署名しています。

「イエスを信ずる者の契約」は、1877年3月5日にクラーク博士が起草した英文の文書で、署名しているのはキリスト者として札幌の地で修学、キリスト教精神を道徳として日本の近代化に貢献した人たちばかり。前半は信仰告白、後半は戒命や信仰生活の拠るべき規則となっているため、署名者のキリスト教への「入信の決意を表明」した文書と位置づけられています。

また、札幌独立キリスト教会が所有・保管している「札幌独立キリスト教会文書」183件のうち、1877年から1882年までの文書、“イエスを信ずる者の契約”、“伝クラーク博士持参讃美歌”、“柳本通義旧蔵伝クラーク博士譲与聖書”、“伝大島正健旧蔵クラーク博士譲与聖書”、“宮部金吾宛て渡瀬寅次郎書簡3通”の7点は、札幌市の有形文化財(歴史資料)に指定されています。

クラーク博士が日本を去った後も、署名した学生たちは共に集まって祈祷会を持ち、牧師役を交代しながら聖書を中心とした日曜礼拝を守っていました。
海外から宣教師が札幌にやって来るようになると、教派・教団というものの存在をよく知らないままに、それぞれ別々に洗礼を受けることになり、その後、教派・教団の違いに疑問を抱くようになった学生たちが、外国宣教師に依存しない自主独立の教会として立ち上げたのが札幌独立キリスト教会の源流であり、日本人信徒による独自の宣教を生み出していったことが、クラーク博士やメソジスト派の宣教師メリマン・コルバート・ハリスの影響を受けて入信した札幌農学校の学生たちの大きな特徴になっています。

クラーク博士にまつわる札幌独立キリスト教会を知ることで、クラーク博士についてだけでなく、北海道の歴史に触れることもできそうですね( ´艸`)

 

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