Boys, be ambitious ➁

Boys, be ambitious ➁

クラーク博士の名言は「Boys, be ambitious(少年よ、大志を抱け)!」ですが、このフレーズは有名で知ってる人も多いと思います。
が、この名言には続きがあるんです。
以前に説明した「Boys, be ambitious like this old man(この老人のように、あなたたち若い人も野心的であれ)」とはまた少し違った続きになります。
まずはその続きを紹介しましょう。

Boys, be ambitious!
Be ambitious not for money or for selfish aggrandizement, not for that evanescent thing which men call fame.
Be ambitious for the attainment of all that a man ought to be.

少年よ、大志を抱け!
お金のためではなく
私欲のためでもなく
名声という空虚な志のためでもなく
人はいかにあるべきか、
その道を全うするために、大志を抱け

というものです。高校や中学の教科書にもこの言葉をのせたものがあるそうです。

でも、この言葉はクラーク博士が言ったかどうか定かでないのです。というのも、もともと学生たちとの別れの際に言った言葉で「さよなら」の代わりの言葉になります。言った場所も駅という人も多く賑やかな場所。そんな場所で、学生たちが「Boys, be ambitious!」を聞き取れていたかどうかも怪しいのに、こんな長い言葉を聞き取れていたかどうかわかりません。聞こえていたとしても曖昧なところもあると思うんですよね。これが理由のひとつです。
それともうひとつ理由があって、クラーク博士はどちらかというと「富や名声のためにのし上がって行け!」という人なんですよ。農学校の開校式の演説の時にも学生たちに「相応の資産と不朽の名声と且又最高の栄誉と 責任を有する地位」になるように言っていますからね。

こういった理由からクラーク博士じゃないかも説があるわけなんです。
クラーク博士が言ったんじゃなかったら誰が言ったのかって話しですよね。
もしかしたら本当にクラーク博士が言ったのかもしれませんし、後に誰かが書き加えたのかもしれません。そうだったとしても、書き加えた人物が誰なのかはわかっていません。
私はわからないほうがクラーク博士が言った言葉だと思えていいと思いますが・・・。

仮にクラーク博士が言った言葉じゃなかったとしても、いい言葉であるのにかわりはありませんよね。やはり「名言」は「名言」だと思います。